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自然分娩に比べて帝王切開は数少ないためか、どんなものかよくわからなかったり、誤解が生じたりしています。自然分娩で出産したいと思っていても、どんな方にも帝王切開になる可能性はあります。
ここでは、帝王切開がどんなものかを見ていきましょう。
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参照元: http://photo-ac.com
帝王切開の意味
まずは、そもそも「帝王切開」がどういう意味なのかをご説明します。
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参照元: http://photo-ac.com
「帝王切開」はドイツ語で帝王切開を意味する「Kaiserschnitt」を直訳したものです。「Kaiser=帝王」、「Schnitt=手術」ですね。手術はいいとして、なぜ帝王なのでしょうか。
諸説ありますが、古代ローマにおいて、せっかく妊娠していながら不幸にして亡くなった妊婦に対し、子供だけでも助けようとお腹を切り開いて胎児を取り出すということが行われていました。この時に生まれた子供を「カエサル(切り取られた者)」と呼びました。一方、本家から切り取られた者=分家という意味で、分家もまた「カエサル」と呼ばれました。
名門ユリウス家の分家の家に生まれた英雄が「ガイウス・ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)」です。彼の名が有名になることで、彼の家の名と切開法が結びつけられてしまい、彼が切開胎児として生まれたと誤解されるようになりました。彼の名は帝王を意味する言葉ともなり、「カエサル=帝王 兼 切開による胎児」という二重の意味になったのです。
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日本語に直訳する際に帝王の方の意味が取られたので、「Kaiserschnitt」はそのまま帝王手術となり、切開手術であるために「帝王切開」という言葉になりました。
なお、ユリウス・カエサルは実際には自然分娩で生まれたようです。
帝王切開をする場合
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参照元: http://www.healthline.com
どの様な場合に帝王切開をするか、は単純にいえばお医者様が自然分娩(経膣分娩)が困難であると判断した時に行われます。
帝王切開は腹部切開手術ですから母体に負担がかかりますが、その分赤ちゃんに対しての安全性が向上します。個人差はありますが、初産婦は経産婦と比べ難産になりやすく、とくに高齢初産では子宮筋腫のほか婦人科や内科疾患を合併する割合も高くなります。また妊娠合併症として、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤など、いわゆる「ハイリスク妊婦」も増えています。逆子など母体にかなりの負担がかかることが想定される場合もあります。そういった状態の時に帝王切開の方が安全性が高いと判断され、相談のもとに手術が決定します。
帝王切開のメリット
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帝王切開ではお医者様が出産手順自体を行うため、出産に伴う様々なリスクを回避できます。逆子であってもまったく問題はありません。赤ちゃんを安全に取り出すことができます。
また、経膣分娩ではないために、子宮下垂、子宮脱、膀胱脱、直腸脱といった骨盤臓器脱が起こりにくい場合が多く、産後1年での尿失禁の頻度も低くなります。
経産婦であれば、つらい出産をした体験がトラウマとなり出産自体に恐怖感を持っている妊婦に対して安心感を与えることができます。入退院の日程を組みやすいというのもメリットの一つでしょう。
帝王切開における痛み
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帝王切開手術のときには麻酔を行いますので、いわゆる出産の痛みはありません。しかし手術までは普通の妊婦ですので、陣痛など妊娠中の痛みはまったく同じです。
帝王切開は腹部切開手術ですので、手術に伴う痛みがあります。
帝王切開はお腹だけでなく子宮も切り開きますから、母体にかなりの負担を強いる手術となります。当然麻酔もおこないますが、手術後は麻酔が切れますから痛みが生じます。術後は体力が底をついてますのでほとんど寝たきりです。腹筋に少しでも力が加わればかなり痛みます。
体力が回復するまでは点滴などで栄養補給しつつ絶対安静になります。麻酔切れの痛み、腹部の痛み、寝たきりになっていることによる痛みなどが回復するまでは続きます。痛むのを我慢する必要はなく、座薬など痛み止めの処方をしてもらえます。腹部に力がかかるのを防ぐため電動のベッドを使った方が負担が軽いでしょう。
帝王切開はこわくない
医学は日々進歩しています。手術の痛みも麻酔技術の進歩によって大きく改善されています。
帝王切開は同時に二つの命を扱うとても重要なものですが、何をすればいいかがはっきりわかっている手術だとも言えます。自然分娩にも多くのリスクがありますので、帝王切開が特に危険ということは今はもうありません。体調不良などでお医者様が帝王切開を勧めたのであれば、前向きに検討してみてください。
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自然分娩の痛みについてはこちら
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